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zoom RSS 【感想】【ピンクとグレー】君とこの素晴らしい景色を見るために!【ネタばれあり】

<<   作成日時 : 2012/03/04 22:23   >>

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・実は私、去年くらいからNEWSの加藤くんを応援していまして。

その加藤くんが書いた小説と言ったら買うよね!

今回はその加藤シゲアキくんの処女作、ピンクとグレーの感想です。



いつもの感想のように箇条書きです。
結構な長文になってしまいました汗

ネタばれありますので、読んでない方はご注意ください。








































【ピンクとグレー/加藤シゲアキ】


(※私は第11章のごっちの自殺以前を「前半」、それ以降を「後半」と分けています)



・まず、この作品は面白い。間違いなく面白かった!

最初に1回読んだとき、「フツーに面白い!」って思いましたもの。

「めちゃくちゃ面白い!」とまでは言えないんだけど、間違いなく面白かった。


・初めて読んだ感想は、「とても映像的」な文章。

鮮明にキャラクターの動き、風景、シーンが頭の中に想像できる。

特に前半の画のキレイさ!!

私がピングレで真っ先に頭に浮かぶ画はアレです。花火爆発による炎色光線の中心で、石川がごっちを抱きしめるシーンです。

頭の中でめちゃくちゃキレイな画が浮かぶんですよ。個人的にピングレ屈指の美麗シーン。


あとはスタンドバイミー4人の出会い・毛虫シューティング・獅子座流星群…。

この辺が個人的にキレイなシーンベスト4です。


前半、特に小学生時代の文章読みづらいんですよ。でもだから逆に何度も戻って読み返すんです。

それで印象に残りやすいってのもあるかもしれません。


また全編を通して、凄くスムーズに頭の中に画が流れていきます。


・石川が女だとは思わなかった。完全にミスリードされた。


・ラジオやインタビューで、しげさんが「結構ドロドロしてますよ」って言っててドキドキしてました。

でも読んでみたらそんなでもないじゃん!出来事は暗くてかなりショッキングかもしれないけど、登場人物たちの心情はあんまりドロドロしてない。むしろ淡白に感じた。

りばちゃん視点ということで、最初は物凄い個人の嫉妬や偏見に満ちた世界に巻き込まれると思ってたんですよ。

しっかし全然そんなことなかった。

読んでいる間はりばちゃんの視点=読者の視点になりますよね。

読む前は「一人称だから、きっと憎悪や妄想の世界が酷い」と思っていました←

例えば、
りばちゃん固有のドロドロ世界では、白木蓮吾は本当に嫌な奴だ。

でも客観的に他者の目から見たら、白木蓮吾は全然そんな人間ではない。

むしろりばちゃんの固有世界の方がおかしい、異常だったのだっていうオチ。

りばちゃんに感情移入していた読者が、最終的に「間違ってたのは自分だったんだ」って作者に裏切られるオチ。

…こんな感じでくるのかなーと思ってたんですよ笑


見事に予想は裏切られました。

実際は、めちゃくちゃごっちいいやつじゃない!

いい友達として描かれている部分が多くて、全然憎めない…。

他の登場人物たちも嫌いになれない…。なんだこれ。


・後半の疾走感が最高に気持ちいい!!

特に私が好きなのは、ごっちがりばちゃんに6枚の遺書を残すところ。

---この中から1枚を選んで、君が白木蓮吾を作ってほしい---

ピングレの中で一番ドキドキしたシーンで、手に汗をかいた。高揚感凄い。

だって読者である私は、りばちゃんとずっと一心同体に物語を追ってきたんですから。
そこでこんな衝撃的な事件に関わり、トップスター白木蓮吾の終着点を託されてしまったわけです。

結局は、もちろんりばちゃんが遺書を決めるんですけどね。

でも私は何度も6枚の遺書を見返して、「どれにしよう…。りばちゃんだったらどれを選ぶだろう…。どれが正解なんだろう」って何分か悩みました。

…その時間は、とてもドキドキして楽しかったです!


・「やるしかない。やらないなんてないから」という言葉の持つエネルギーが凄い。

この言葉だけ見ると、私はなんとなく苦しさを感じます。


でも唯の信念を踏まえて、唯という人物がこれを言ったと思うと、物凄くぐっとくるものがあった。

素直にカッコいいって思う!震えました!


一方でごっちやりばちゃんも使っていたと思うんだけど、この二人が使うとなんだか苦しい。

ごっちの遺書で出てきたこのフレーズ、読んでてどうにも苦しくなってきてしまいました。

「だから僕は死ぬしかない。死なないなんてないから」こんな信念で死のうとするごっちを、とてもじゃないけど褒められないよ…。

唯の言葉が自発的でポジティブな方向に向いているとすれば、ごっちの言葉は自発的でネガティブな方向に向いていると思う。

もちろん高校時代のごっちの「やらないなんてない」はポジティブなんですけどね。読んでいて少しせつなさは感じていたけれど。


りばちゃんの場合は「しょうがない。ここまできたらやるしかない。やらないなんてないから」ってカンジがするんです。

少し受け身が入っているような気がして。やりたくないことを「やるしかない!」って言っているようなニュアンスを感じて辛かった。


同じフレーズなのに、言う人によって全然違う印象を受けました。不思議!

やっぱり私は唯が言う台詞が、一番好きだな。


・鈴木姉弟なぜ死んだ…←

私どの作品読んでもそうなんだけど、できれば登場人物たちには生きていてほしいんです。

こうやって、別に悪いことしてないのに唐突に死ぬ展開もいいと思うけどね。この唐突さなんて凄くリアルだと思う。
現実では、誰だっていつ死ぬかわからないわけだし。


でもなー…うーん。なんだかもやもや。


私の好きな言葉に「幸福に生きよ!」というものがあります。

哲学者ウィトゲンシュタインの『草稿』1916年7月8日に載っている言葉です。


それで「ごっちと唯が幸福に生きようとした結果がこれだったのかなー」なんて一瞬考えたんですよ。

そう考えると、個人的に納得できなくもないんですが…。

うーん、やっぱりストンと胸に落ちない…。


…たぶん、二人の心の中に葛藤がないからだと思う。「生きたい」と「死にたい」の相反する思いの葛藤。

葛藤して、悩みに悩んで決めた決断ならもう少し納得できるんだけど…。


・ラストシーンについて。

ここは読者ごとの解釈があるはずですよねー。


りばちゃんが死んだようにも解釈できるんですが、やっぱり私は生きてほしい。

だからトラブルで首吊って死にそうになるんだけど、りばちゃんはちゃんと現実に帰ってくる。

ほんの少しだけ生死の淵を彷徨って、素晴らしい世界を見る。そんな最高の景色の中で、ついにごっちと一緒に共演を果たす。同じ素晴らしい景色を見る。


最後の最後の、全力でファンタスティックな描写が凄いよね。とにかく頭の中の映像が豪華絢爛!ピングレの表紙絵に似た、煌びやかさを感じた!


・女性キャラが可愛い、素敵!

発売前に、公式サイトで香凛のビジュアルを見て「きゃー!!」ってなった←

香凛かわいいよ香凛!なテンションで、一人で香凛のステージ衣装考えて楽しんでました(汗


あのビジュアルの可愛さは反則だよ〜!


ただ読んだ後は唯ちゃんが好き。もうカッコいいんだよ〜でれでれです!

なんかピングレ本文の描写だと香凛たん短髪なんだよね。公式のイラストだとロングヘアー…。

なんだこのだまされた感じ…。一気に頭の中で香凛のビジュアルを修正しましたよう。


あと公式のイラストから、香凛って結構ふわふわした可愛い性格なのかなーと思ってました。

でも意外としっかりしてて「女性」って感じでギャップがあった。もちろんそんな香凛も好き。


サリーも嫌いじゃないです。

ごっちの台本に火をつけるシーンなんてぞくぞくした。「よくやった!」っていうか。

それで「私といるべきなのはあなたじゃない」って言いのけるサリーが好き。


・ラブホのライターとデュポン。サリーと香凛。
この対比表現、最強。物凄い説得力があって文句なしに納得させられました。


・最初に私は、ピングレを「映像的な作品」と書きました。

読んでいる間最初から最後まで、私の頭の中にスムーズに映像が流れていきました。

ただ、何かが足りないんです。何か物足りない感じがしたんです。


…それで、それって「演出」かなって思いました。

スムーズに流れるんだけど、スムーズすぎて起伏がない。

やっぱり映像だったら、カメラのフレームがありますよね。そのフレームの制限されたサイズの中で、引いた画や接近した画を撮れる。

ずっと登場人物を引いた画で撮って、ふっとその人の表情をアップで撮ったら、表情が強調されますよね。

表情から、その人物がどういう思いでいるのかがわかる。つまりその瞬間心情が強調される。


私の頭の中では、あんまり顔がクローズアップされる画がなかったんですよね。

表情の描写がないから、りばちゃんやごっちがどんな顔でいるのか想像できなくて。

どちらかというとロングショットや物の接写が多かったかなあ。

ロングだとバーで椅子に座る二人とか。接写だとカクテルだけとか。


それがなんだか物足りなくて。キャラもエピソードも展開も面白いのに、もうひと押し!テンポ、間の取り方、強調などの演出が頭の中でうまく活かされれば…。


・前半と後半で描いているもののベクトルが違う?

前半は映像を描いていて、後半はストーリーを書いている感じがした。

後半は話がぽんぽんと進んでいき、印象に残る画は少なかった。むちゃくちゃ読んでいて気持ちよかったけどね。

前半が「キレイ!」なら、後半は「凄かった!」っていう感想。






・これはホントにホントに余談。というか衝撃的だったこと。

ピングレ発売1カ月前に、spoon.2月号でしげさんが盛大にネタばれしていた←

インタビュー中に「遺書を調べた」とか言ってるんですよ!

もうこれ読んだ瞬間、「え、文中で誰か死ぬの!?まさか主要人物の誰かとかやめてよ!?」って思っちゃったわけです。

加えて「著者本人からネタばれすんなよー!うっかりさんかい!!」って思いっきりspoon.の前でツっこんでしまいました汗


実際にそれをふまえて読んでみても衝撃はあせなかったけど…!普通に面白かったけど!!


雑誌発売当時、かなりびっくりしましたええ。






そんなこんなでピンクとグレーの感想でした!

久しぶりにがっつりと作品の感想書いたなあ…。
ピングレの内容に関して感じたことを、ずっと書きたかったんです。




ごっちに祝福を。そしてりばちゃんに幸あれ!






ピンクとグレー
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加藤 シゲアキ

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